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広島県呉市阿賀の牡蠣屋、広島生かき・生産・卸・小売 広島県清浄海域 情島産牡蠣

広島牡蠣ができるまで

従来の広島県の養殖方法について

―筏式垂下法養殖―
昭和7年、広島県水産試験場によって、初めて筏式垂下法が行われましたが、このころの筏は、杉やヒノキで組み立てた筏で、風や波、そして筏一台に対しての面積が狭いという欠点があったため、あまり普及しませんでした。昭和28年、孟宗竹で組み立てた筏で実験を行った結果、風や波に強く、しかも制作費が安いことがわかり、竹による筏式垂下法は、急速に普及しました。これにより、漁場の沖合化を可能にし、漁場面積は拡大、生産量も飛躍的に伸びてきました。

―広島かきができるまで―
(1)採苗
夏(6月下旬~7月上旬)、卵からかえったかきの幼生は、約2週間、海の中で浮遊生活を送り、その後、海水中の固着物に付着します。そこでこの時期にホタテの貝殻を海中に入れておくと、かき幼生(約0.3mm)が付着します。このように幼生を付着させることを採苗といい、毎年7月上旬~下旬にかけて行います。

(2)かきの抑制
夏に採苗した種は、採苗連のまま沿岸の(抑制棚)に移します。この棚は、干潮の時より高い位置にあるため、採苗連は水中につかっている時間が一日の約半分になります。
これはかきを大きくしないため(かきの抑制)と環境の変化に強い抵抗力を付けさせるためです。

(3)本垂下
採苗連からホタテ貝の貝殻をはずして新しい針金(長さ30尺)に、1枚ずつ移し替えて垂下連を作ります。このことを本吊りといいます。1つの垂下連は約40枚のホタテ貝が通ります。できた垂下連は、次々に筏に吊るし、1つの筏には約600本が吊るされます。吊るす時期(本垂下時期)は、養殖方法によって違いますが、6月と10月に行われます。

(4)育成
本垂下してから収穫するまでの期間は、養殖方法によって異なりますが、11ヶ月~18ヶ月かかります。
かきの出荷は10月から翌年の4月頃まで続きますが、そのすべての季節にあったかきを育成するため、さまざまな季節に本垂下をしています。
例えば、10月に本垂下されたかきは、15ヵ月後の1月~2月に出荷され、それをイケス養殖と呼びます。
(5)水揚げから出荷まで